「トランプは忘れて、京都を再び始めよう! 」ハフィントンポスト

ハフィントンポスト

「トランプは忘れて、京都を再び始めよう! 」

2017年 7月 31日

エマニュエル・パストリッチ

ドナルド・トランプ米国大統領がパリ協定の離脱を一方的に宣言し、アメリカ国内の環境保護に関する全ての規制を解除するなど、気候変動に対して無謀な対応をし始めると、全世界の市民たちには衝撃が走った。

トランプ政権の登場は、企業から支援を受けている気候変動拒否勢力と結合して急浮上し、危ないアメリカの反知性主義から最終的に生まれた産物である。また、これはアメリカがこれ以上、グローバル・リーダーシップを発揮することができないことを意味している。

アメリカの政治文化は、今や連邦政府が腐敗した実業家に掌握されてしまうほどに衰退してしまった。

アメリカの化石燃料業界や腐敗した議会はこの20年間、科学的原理を基盤に立脚した非常に重要な世界的レベルでの環境政策に関する話し合いを絶えず妨害しようと試みてきた。テロに焦点を合わせることで、人類の歴史上、類を見ないほどの最大規模の保安脅威である気候変動をずっと無視し続けてきたのである。

現在、アメリカ政府は、恥ずかしいことに化石燃料業界の手先になってしまい、パリ協定を無効化させ、拘束力をなくそうと各種のロビー活動を行っている。

日本の出番

アメリカ政府は、政策決定の過程においては専門家の存在を認めておらず、とりわけ現在の生態系の災難規模を意図的に過小評価するため、投資銀行や化石燃料業界の関係者など、企業の利害を反映した政策をバックアップしている。

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「日本本には技術よりも科学的思考が必要」 (ハフィントンポスト  2017年 6月 26日)

ハフィントンポスト

「日本本には技術よりも科学的思考が必要」

 2017年 6月 26日

エマニュエル・パストリッチ

 

日本人は様々な状況において、自国が成し遂げた最新の技術革新を誇ったりする。また、時には他の国が支配する技術をうらやましがったりもする。私はこの10年間、日本の研究機関と協業して、日本社会を監察してきた。その結果、日本における最も深刻な問題は技術不足ではなく、科学的思考の衰退だと確信が持てるようになった。

最新の自動車やロボットは日本人には何か奇跡的なものとして感じられるようである。このような感覚は技術的な成就に畏敬の念を吹き込むのだが、既存の思考に安住してしまい、批判的な分析能力を急速に低下させてしまう。スマートフォンが政府や経済にどのように作動するのか、その原理を理解しようと試みなければならない。

日本メディアの流すニュースに対しても、視聴者は面白くないものには興味を示さず、複雑なテーマも単純化して一行の文章に要約できると考えている。もちろん、短いプログラムを撮影して編集するのに使用する技術は最先端のものである。

卓越した広帯域サービスのおかげで、日本では最新のスマートフォンでプログラム(動画)を即時に視聴することができるようになった。脳の部位には思考を司る部位と感覚的な刺激に反応する部位とがあるが、前記したような状況において、エンジニアたちは前頭葉皮質を活用して、相当な思考の過程を経なければならない。しかし、メッセージが伝わる所は、感情的な反応を処理する、扁桃体に代表されるような原始的な機能を備えた脳の部位である。

日本の国民は教育、マスコミ、政策の決定が科学的方法で厳しく規制されることを強く要求しなければならない。それは日本社会の階級の下部に属する国民の利益の為に必要な規制だからである。

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「アメリカ人がみた韓日文化」 パストリッチ講義 大阪韓国文化院

第十回教育院
韓国文化研修会
駐大阪韓国文化院

水曜日 8月 2日 午前十時

「アメリカ人がみた韓日文化比較」
エマニュエル パストリッチ

 

(申し込み方法:申込書をosaka@k-culture.jp に送って下さい)

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第10回 教職員 韓国文化研修会 チラシ(プログラム・募集要項・申込書)

 

 

 

“「若者の道」 フランシス・フクヤマ教授に聞く” ハフィントンポスト

ハフィントンポスト

“「若者の道」 フランシス・フクヤマ教授に聞く”

2017年 6月 13日

エマニュエル・パストリッチ

 

 

 

フランシス・フクヤマ教授はアメリカ生まれの日系3世で、現在はスタンフォード大学の民主主義・開発・法治主義センターに在職中である。

1989年、「歴史の終わり(The End of History)」という論文で、人類の歴史の進歩は自由民主主義と市場経済の最終勝利によって終着点に達したと主張して世界的に有名になった。主な著書は、「歴史の終わり」、「人間の終わり」、「政治の起源」等がある。

エマニュエル・パストリッチ:
最近の若者たちは身動きの取れない状態です。不利なシステムに閉じ込められ、脱出する手立てもなく、五里霧中にさ迷っています。若者たちはやればできるという期待感と現実との狭間で悩んでいます。

どうして社会がこうなってしまったのでしょうか。若者たちが重要だと思う優先順位と実際の政策との間に大きな格差が開いてしまった理由は何でしょうか。

■ 労働市場の変化、そして、若い世代の不安感の増大

フランシス・フクヤマ:
その質問についていくつかお答えします。

基本的に、若い世代はいつも体制に疎外感を感じてきました。若いために、直接政治に参加できる社会的地位や資格がありません。社会問題を身近に感じている若者でも、いざとなると意志決定過程には参加できません。歴史上、常にそうであったように、現在でもそう変わりはありません。

しかし、労働市場自体にも変化が生じました。変化が最も顕著な国はアメリカですが、アジアも例外ではありません。良質の職を見つけるのが難しくなり、企業が要求する条件は増えるばかりです。

基本的に、STEM (science:サイエンス、technology:テクノロジー、engineering & mathematics:エンジニアリング&マスマティック) 領域を専攻していなければ、志望さえできない仕事が多くなってきました。企業側が望む専攻がなければ、履歴書さえも検討してもらえない世の中になったのです。

社会がこのように変化したため、若者たちは非常に強い不安感を抱くようになりました。機会を逃さないように、一日中勉強だけに専念する若者もいます。

アジアの場合、このような現象がより深刻です。それに加えて、世界的に大きな政治変化や激動が押し寄せてきました。

アジアはまだヨーロッパやアメリカほど破壊的な政治変化は経ていません。政治的に重要な事柄には大衆の参加が制限されており、ほとんどの青年たちは積極的な政治参加を最優先にしてはいないからです。

しかし、最近、韓国の弾劾デモを見ると、変化が起こり始めているのを感じます。状況もとても早く変化しています。政治に関して普遍的真実があるとするなら、政治に関心がないように見えても、ある瞬間、インスピレーションを感じれば、いきなり熱烈的に参加するようになるということです。なので、表面だけを見て、若者は誰も政治に関心がないと断言することはできないのです。

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パストリッチの引用 「朝鮮半島、高まる緊張 」

アジア経済情報紙 NNA
(韓国版)
2017年4月13日

朝鮮半島、高まる緊張
日系企業、事業継続計画見直しも

「民間シンクタンクのザ・アジアインスティテュート所
長のパストリッチ慶熙大学副教授も「米国や韓国の軍
隊、日本の自衛隊でさえ官僚によってコントロールされ
ているだけでなく、技術の発展で自動化も進んでいるた
め、指導者の誤った判断一つで偶発的に全面戦争に拡大
しかねない状況だ」と警鐘を鳴らす。」

 

“朱子学の伝統は現代社会の危機を救える” (ハフィントン ポスト 2017年 3月 22日)

ハフィントン ポスト

“朱子学の伝統は現代社会の危機を救える”

2017年 3月 22日

エマニュエル パストリッチ

 

 

朱子学を強いて高校の教科書に出てくる言葉を借りれば、「江戸時代に近代化に反対した保守派の思想である」と定義することができる。

そして今になっては、博物館で展覧するような、我々の生活に何の役にも立たない骨董品のような取り扱いを受けている。が、それは本当にそうなのだろうか。

もちろん、男尊女卑といった、女性に対する差別や極端な親孝行思想など、問題点は多いが、現代の日本社会のような、深刻な道徳崩壊の問題に直面しており、気の狂った消費文化に溺れている病む社会では、未だに朱子学の伝統から見習う点が多々あるのではないだろうか。

それは目上の者の命令には無条件に従う、といったことなどからではなく、朱子学の最も魅力的な点である、行政、教養、道徳の融合から探し出せるかも知れない。

私たちは、まず、朱子学の遺産とは何なのか、そして、今の時代に偉大な知的伝統の価値を見出すためには、なぜ、学問的努力を傾注することが重要なのか、綿密に考える必要がある。

朱子学は南宋時代の学者、朱熹(1130~1200)によって明文化された哲学体系の総称であり、後の中国、日本では国家イデオロギーの礎を形成することになった。

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「韓国国家情報院改革のための10つの原則」 中央日報 2017年 3.月 15日”

中央日報

「韓国国家情報院改革のための10つの原則」

2017年 3.月 15日”

エマニュエル パストリッチ

 

 

憲法裁判所を不法査察したというデマが国家情報院を再びスポットライトの中心に追いやった。今回は情報機関の改革が政争のネタや扇情的な記事のネタではなく国家安保の主題に浮上しかねない。われわれは情報機関が信じるに値する正確な情報を立法者と市民に提供するよう作った方案を大乗的に点検しなくてはならない。「偽ニュース」のような、わい曲された情報が横行しているインターネットジャングルの時代に、政策安定性を確保して扇情主義的なメディアに対する役人たちの依存度を減らすには、もっと正確で客観的な情報ソースが必要だ。

容易ではない改革のための原則がいくつかある。1つ目、最高の人材が当面の政治的利益よりも実際の挑戦に立ち向かうべきだ。米国は、9・11テロ以降、莫大な資金を情報分野に注ぎ込んで画期的な発展を収めるかのように見えたが、間もなく質的な低下が発生した。情報分析の核心である「人間」が軽視された。政界の目を引きつけたのは数十億ドルのプロジェクトに含まれたコンピュータと人工衛星だった。コンピュータ技術力も重要だが、韓国はコンピュータが人間を惑わすがままにしておいてはいけない。

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「判事の全員一致、米国ではありえず」パストリッチ NNA ASIA 共同通信

image1NNA ASIA アジア経済ニュース

共同通信

2017/03/13

憲法裁の弾劾認定、識者はこう見る

■「判事の全員一致、米国ではありえず」

パストリッチ・慶熙大学副教授

日本文学専攻、アメリカで10年間教授をつとめた。民間シンクタンク、アジア・インスティテュート所長

大統領の弾劾が成立したことは米国人にとって驚きだっただろう。米国には弾劾された大統領がいない。ウオーターゲート事件で追い込まれたニクソン元大統領は弾劾前に辞任を選び、その後赦免された。朴氏にも国の混乱を回避する選択肢があったのではないか。

米国の場合、進歩と保守の基本的な思考方式はあまりにも違うので対話はまず不可能。米最高裁の判事が自らの理念や主義よりも民意を優先することはありえない。民意を反映しやすいのは韓国の司法制度の長所と言えるが、一方で、判事の判断基準は曖昧になりがちだ。

憲法裁判所の李貞美所長代行が決定文を読み上げる様子は、芝居を見ているような面白さがあった。決定文の最後になって弾劾認定ということが分かった。韓国人には感動を与える効果があったようだが、最初に結論を述べる米国スタイルと比べると違和感を覚えた。

また、朴氏の疑惑に関連する調査と裁判が長期化する場合は、共に民主党が大統領選挙に向けた政策論争を曖昧にするなど政治的に利用される恐れもある。今回の弾劾認定は韓国の誤った政治文化の改革につながらなければ意味がない。「大統領不在」の長期化による外交の停滞も心配だ。

■「安定政権が誕生すれば、日韓関係改善も」

木村幹・神戸大学教授

比較政治史

弾劾が認定されたことで保守派の崩壊は決定的となり、革新系「共に民主党」での党内選挙が実質的な大統領選挙となる可能性が高くなった。現状では文在寅氏が圧倒的に優勢だが、「文氏が大統領になると日韓関係が一層悪化する」とみるのは早計だ。日韓関係が良好だった時期を分析すると、いずれも大統領の支持率が高かった時期と重なる。保守か進歩(革新)かはあまり関係ない。実際、日韓関係が「過去最悪」と言われた2011~15年は保守政権だった。

文氏が圧倒的な支持を背景に安定的な政権を作ることができれば、日韓関係が改善に向かう可能性は十分ある。文氏は盧武鉉政権時代に青瓦台(大統領府)で秘書室長を務めたことのある人物で政権運営のノウハウを知っている。朴氏と前回の大統領選挙を戦ったことで「身体検査」も済んでおり、これ以上、スキャンダルが出るとは考えにくい。ある意味で、最も安定した政権を作れる条件を備えているといえる。懸念があるとすれば、北朝鮮に対する融和的な姿勢だ。開城工業団地の稼働を再開する可能性は高い。しかし今の朝鮮半島情勢を考えれば、それくらいしか打つ手がないともいえる。

ただし、国民の期待が大きい分、次期大統領が受けるプレッシャーはかなりのものとなるだろう。経済の低成長や格差の拡大など社会全体に閉塞感が漂っているが、次期大統領が打てる政策の幅は限定されており、期待が一気に失望に変わる恐れがある。憲法裁の今回の判断で、大統領弾劾に対するハードルが低くなったのも気がかりだ。

■「選挙サイクルが変わり、政治行動に変化」

浅羽祐樹・新潟県立大学大学院教授

韓国政治学

「ろうそくデモ」と「太極旗デモ」に韓国社会が分裂していた中で、憲法裁判官8人が全員一致で罷免を決定したことは、紛争の最終解決者として国論を統合する上で、意味が大きい。日本では「法よりも民意を優先する」として韓国に対して否定的なイメージを持ちやすいが、「弾劾」の制度趣旨を考えれば、民意をある程度反映するのはむしろ当然だ。89ページに及ぶ憲法裁の決定文を読んで、法理検討を丁寧に行い韓国の法制度が十分に機能したという印象をもった。

朴氏の罷免により、民主化後30年続いた選挙サイクルが変化する。5月に大統領選挙が実施され、次期大統領の任期は当選と同時に始まる。これまでの12月選出、2月就任という選挙時期にずれが生じることになる。韓国の政治家は選挙のタイミングによって影響を受けるため、4年ごとの総選挙や統一地方選挙、与野党内の統制力などにも大きく影響してくる。ゲームのルールが変わることで、政治家の戦略や行動パターンも当然変化してくる。さらに、次期政権では憲法改正が焦点になる。

5月の大統領選挙については、「共に民主党」の党内予備選が事実上の本選となるだろう。予備選は文在寅前代表と安熙正・忠清南道知事との争いとなるが、文前代表が当選する可能性が高い。ポートフォリオ(分散投資)は必要だが、チップの張り方にはその都度メリハリが必要だ。

文前代表が次期大統領になれば、日韓関係のさらなる冷え込みが懸念される。15年の慰安婦合意に関して、破棄とはいわないまでもプラスアルファの再交渉を求めてくる恐れがある。ただ、安保分野では北朝鮮の核問題やミサイル発射を念頭に、昨年11月に締結した日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)などで引き続き連携していくものとみられる。

■「極めて常識的かつ合理的な判断」

朴チョルヒ・ソウル大学国際大学院院長

国際政治学

憲法裁の判断は民意に沿った極めて常識的かつ合理的なものだった。

憲法上与えられた大統領の権限を尊重しながらも、弾劾訴追を巡る争点の一つ一つを法律に従って判断していったためだ。「自らの手で勝ち取った民主主義を守ることができた」と国民は胸をなでおろした。

弾劾の是非を巡り分裂した国民が一つになるのは簡単ではないが、60日後の大統領選挙に向かって徐々にまとまりを取り戻すだろう。弾劾に反対するデモも盛り上がったが、彼らは何があっても朴氏を守ろうとするグループであって、本当の意味で保守派とは呼べない。今後も憲法裁の判断に異議を唱えれば唱えるほど、孤立を深めることになるはずだ。

現状では文在寅氏が次期大統領になる可能性が高い。日韓関係は厳しくなるだろうが、すでに最悪の日韓関係を経験した後なので、十分に免疫はできている。ただ「文氏=反日」という考えは一度捨てた方がいい。盧武鉉元大統領は反米のイメージが強いが、政策だけで見ると後にも先にもないくらいの親米政権だった。米韓自由貿易協定(FTA)交渉を開始したのが好例だ。

また長嶺安政大使が一時帰国する原因となった少女像にはこだわりすぎない方がいいだろう。新たに少女像が釜山に設置されたのは遺憾だが、撤去を大使帰国の前提条件にすると、慰安婦問題の解決を日本との対話の前提条件とした朴氏の時のように日韓関係が再び膠着する恐れがある。

■「保守は結集して左派政権誕生の阻止を」

尹昶重・元大統領府報道官

大手新聞社の政治部記者出身。現在は保守派の有力コメンテーター

憲法裁の判断は全く承服できない。大統領に抗議し退陣を迫った「ろうそく集会」の主張や特別検事の捜査結果をそのまま認めただけだ。メディアや野党を含めた左派勢力によって自由民主主義が崩壊してしまった。60日後の大統領選挙では、保守派は結束力を高めて北朝鮮に親和的な左翼政権の誕生を阻止しなければならない。

現時点では、文在寅氏が次期大統領の有力候補であることは事実だ。しかし、文氏人気は朴氏不人気の反動みたいなもので、弾劾騒動が一段落すれば、支持基盤は弱まるだろう。

かつて「共に民主党」の事実上のトップだった金鐘仁氏の同党離党が良い例だ。金氏は「政界渡り鳥」と言われており、政治部記者として30年以上政局を見てきたが、彼ほど権力への嗅覚が鋭い政治家はいない。権力があるところには必ず金氏がいた。その金氏が離党したということは、文氏が大統領になる可能性はないと判断したということだとみている。